クラス合唱や合唱部でも録音を行って今、どんな演奏になっているのか?を確認することはとても大切な練習ですよね。
でも、クラス合唱などでクラスの自主的な練習を観察していると、ありがちなことは
・とりあえず全部通してみてみんなで聞いてみる
これってよくある事だと思います。
もちろん、場合によってはとても大切な練習や観察になりますが、あまり効果的ではない時もありますよね。
今回は効果がグンと上がる録音練習の方法についてお知らせします!
⇒合唱の練習総まとめ!クラス合唱にも役立つ選曲から本番まで!
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目次
合唱の練習ではこんな録音練習が効果的!
今日の授業で高校生にこんな質問をしました。
僕「みんながこんな練習はやだ!という練習を教えてくれますか?」
生徒「一回全部通して演奏して、わーって騒がしくなって、じゃあもう一回通
す?みたいな、ただ通す練習がやだ!」
僕「そうだよね・・・」
とりあえず通す・・・
これって、何も変化がないんです。
練習って、“成果”がなければ辛いだけなんです。
なので、成果が目に見えるような練習がとても充実感のある楽しい練習になるんです。
当たり前なことですが、この
”解りやすい成果を出す事”
は、なかなか難しいことですよね。
でも実はその成果を見えるようにするには、なるべく解りやすい変化が起きるようにすることなのです。
“解りやすい変化”
です。
だから、まずは多くの小節を歌うのではなく、2~4小節という短いの中で、ユニゾンとかハーモニーが美しいかどうか?
の練習をします。
実際の録音練習の流れ
さて、実際のところどうやって行うか?というところですが、
本日は合唱曲“青い鳥”を歌うクラスにこのように行いました。
僕「では、しっかりと良い成果が見えるような練習をしてみますね。
もしクラスでみんなだけで練習する時にもそんな練習ができるように僕がリーダーとして練習を組み立ててみますね。」
生徒「フムフム」
僕「では、楽譜の2」の部分なんだけど、たぶんハモリが出来ていないかも
よ。なので、ちょっと録音して聞いてみましょう。」
生徒「そうかなぁ~」
僕「まあ、まずやってみようね。やるべきことは、楽譜の2」のハモリが出来て
いるかの確認だけね~。」
生徒「よし。やってみようか」
僕「では、録音しますね。」
・・・録音中
(録音はiphoneに元々入っていた、“ボイスメモ”です。)
僕「はい。では聞いてみましょう!」
生徒 ・・・聞く
生徒「え~~~!なんだこれ~~~!」
僕「では、そのハモリの部分なんだけど、もうちょっと軟口蓋を上げて、響きが落ちないように歌ってみよう」
生徒「フムフム」
・・・2回ほど練習
僕「では、もう一度録音しますね。」
・・・録音中
僕「では、再生!」
演奏が完全に良くなっていて、ハモリが美しくなっている・・・
生徒「お~~凄い!」
僕「みんな凄い上手くなっているよね。素晴らしい!」
こんな感じの授業でした。
これとっても解りやすいですよ。
録音練習のコツ
注意点はこうです。
・1つだけの目的に絞った⇒楽譜の2」のハモリのみ
・それが出来ていないことを楽譜から予想した⇒男女のユニゾンからハーモニーに変わる箇所
・そこだけ録音した
・録音してみんなで聞いた⇒問題点はハモリなのでみんなハモリについてだけ一生懸命に聞いていた
・改善の方法を一つだけ提案した⇒軟口蓋を上げよう
・ハーモニーを作る為に2回ほど練習した
・録音をしたら、成果がハッキリと現れていた
大切なことは、
・練習場所を絞り込んで(2~4小節程度)問題点も1つだけに絞ったこと
・変化が解りやすい箇所を選んだ
こんな感じです。
練習箇所はなるべく短く、そんな録音練習を行うと本当に効果バツグンですよ!
この録音練習が生徒自身で出来るようになると、本当にガンガン合唱が上手くなります。
でも、ちょっとしたコツが必要です。
それは、生徒が解りやすく判断できる箇所を提案する事です。
生徒の力の限界
生徒って乗ってくれば一生懸命、どんどん練習をするんですが、やっぱり生徒は歌の専門の先生ではないので、解決方法は少ないです。
だから、生徒でも解決できそうな場所を練習させることが大切です。
僕は、ユニゾンやハーモニーなど、美しいまとまりができているか?
のみを提案していました。
リズムや曲の流れなどについては、理解や解決がとても難しく、またいろんな意見も出てくるので、どうしても時間が必要になります。
もちろん曲の流れなどを考えさせるタイミングは本当に必要ですし、生徒にガンガン意見交換させたり、曲について本気バトルで揉め出したりとかも必要なんです。
でも、今回の録音練習については、なるべく成果が解りやすい練習にしたかったので、
・ユニゾンに関して
・ハーモニーに関して
この2点で練習するととってもスムーズになると考えました。
ちなみに、他にも使った合唱曲「青い鳥」ではこんな箇所ですね。
青色の囲みがハーモニーの箇所
赤色の線がユニゾンの箇所
です。
そんな解りやすいところから録音をしてみます。
ユニゾンは良い響きの1声になっているか?
ハーモニーでは美しいハモり(スッキリしているか)になっているか?
そんな簡単に気が付く目的で練習をすると解りやすくて向上がしっかりと確認できますね。
まとめ
合唱練習を効率的にガンガンやる気にさせて生徒自ら練習をしたくなるには、録音練習は本当に良いですよ~~~。
でもやり方を間違えないように。
とりあえず全部通して録音しま~す。
とかはずーっと最後の本番直前でも良いです。
なので、細かく、やることを1つに絞って、成果を聴く!
というのが、向上をみんなでスグに確認できるとっても良い練習です。
気持ちも明るく元気になって、笑いながら、「もういっちょ行ってみよ~~」なんて感じで、どんどん録音するといいですよ!
では、次回は本番直前の練習方法について
お知らせしますね~。
ありがとうございました。
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