吹奏楽の部費って高くない?何にどれだけ必要なのか内訳はコレだ!

吹奏楽部に入ったのはいいけど、

何でこんなに部費が高いの??

 

だって月に1万円?2万円?3万円?

 

一体何に使っているの?

 

もっと安く出来ないの??

 

そんな疑問に内訳と共にお答えしていきますね!

というのも僕自身も吹奏楽の運営をしていたり、いろんな学校に吹奏楽コーチとしての仕事もしておりましたので、

一般的な吹奏楽のお金関係の内部事情はよ~く知っております。

 

やっぱり部費を支払うのであれば、吹奏楽部を運営する上で最低どれくらいの金額が必要になるのもなのか・・・

 

また、どれだけプラスαを支払うと、どんな活動ができるのか?

 

そのあたりの吹奏楽のお金関係をお知らせしますね。


スポンサーリンク

目次

吹奏楽の部費って一体何にどれくらい必要なのか?

やっぱり実際のところ何にどれくらい必要なのか?

これですよね!

 

やっぱりそもそも高価な楽器を沢山使っている部活なので、メンテナンスや消耗品などにも費用がかかります。

そんな吹奏楽部を維持する為に必要な物や値段をまずは集めてみますね。

で、例としてこんな規模の吹奏楽部を想定します。

・高校生1,2,3学年で活動

・各学年15、6名でみんなで50名

・夏には吹奏楽コンクールに参加

・冬にはアンサンブルコンテストに参加

・3月に定期演奏会を実施

・普段の修理、調整、リードなど楽器維持や演奏する為の費用は全て部費で負担

・故意に壊してしまった楽器については半額部費、半額個人負担

・メンテナス用品やストラップなどは個人負担

・時折各パートコーチが楽器を教えてくれる

 

では必要な各項目を挙げて値段などをお知らせしますね!

もちろん、一般的にとか僕がこれまで運営した吹奏楽団を基準に考えていますので多少の誤差はご容赦ください。

また、学校から一切の補助金がない場合として考えてみます。

suisougaku

 

年間の楽器修理、調整代金

これ、当然楽器が壊れてからの修理があるのでなんとも言えないことですが、それでも何年も運営しているとやっぱり平均的にわかります。

 

木管楽器は定期的な調整が必要なのですが、学期に一回程度、試験休みなど部活が出来ない期間に調整に出しておりました。

それで、調整は安い時で一本1500円で高い時は1本5000円程度で、もちろんタンポ交換や管体曲がり修理など大掛かりな修理が必要になる時もありました。

 

金管楽器については、ほとんど修理が必要ないのですが、時折大きな凹みなどがあった場合は出しておりました。

ちなみに、金管のロータリー調整などは、1ロータリーあたり、2000円~3000円もします。

 

僕はロータリーの分解や掃除、組み立てなども出来たので、ロータリーが動きにくいって言ってきた部員には僕が直しておりました。

 

 

で、学期に1回程度、木管楽器で調整が必要な楽器や金管、木管共に修理が必要な楽器を音楽室にまとめて置いて、楽器ケースに修理箇所や症状などを楽器屋さんが見てわかるように紙に書かせていました。

 

そん感じで学期に1回の請求が

 

6万円~12万円

 

といったところです。

なので1学期6万円~12万円×3学期分=18万円~36万円が1年間で最低かかる修理調整代金でした。

 

それで、突発的な修理も必要な場合があるので、場合にもよりますが、

1000円~3万円あたりだったと思います。

 

突発的な修理が3回あったとして、

3000円~9万円を足して

 

1年間の修理、調整代金は・・・

 

 

183,000円~450,000万円

 

になると思います。

 

 

また、僕が運営していた吹奏楽部には楽器屋さんが出入りしてくれて、簡単な修理はサービスしてくれてもいたので、きっとお安く済んでいたのだと思います。

木管楽器のリード代金

169576983_624

このリード代金って、凄く高いです!

一箱が3000円~5000円ほどします。

 

リードが必要な楽器は、

・オーボエ

・ファゴット

・クラリネット

・サックス

になります。

 

オーボエやファゴットは1本3,000円程度で、やはり2,3本は常時ローテーションをして使います。

また、クラリネット、サックスなども、2箱などから使えるリードを探して使っていきます。

 

なので、2~4ヶ月に2箱(6,000円~12,000円)のペースが普通だと思います。

なので、

1年に3回程度、ごっそりリードを購入しますが、

この50人編成であれば、

 

オーボエ2人

ファゴット2人

クラリネット9人

サックス6人

 

あたりでしょうか。

 

ということは・・・

 

各楽器の年間金額

 

オーボエ

2本×3回×二人分=12本→36,000円

 

ファゴット

2本×3回×二人分=12本→36,000円

 

クラリネット※バスクラも含む

2箱×3回分×10人分=18万円 ※一箱平均3,000円として

 

サックス※ソプラノ~バリトンまで

2箱×3回分×6人分=10万8000円 ※一箱平均3,000円として

 

年間合計   約360,000円

になります。

夏の吹奏楽コンクール代金

これは、まず連盟加入費が10,000円で50名なのでA組であれば参加費が21,000円になります。

※東京都吹奏楽連盟HPより出典

 

それで、もし事前にホール練習を1回行うのであれば、ホールにもよりますが、

ホール代金が約20万円~40万円程度になります。

※練習のみの使用は減免制度がある場合があります。

また、楽器運搬代金は4トントラックで1回約5万円ですね。

 

なので、

吹奏楽連盟加盟費

10,000円

 

コンクール参加費

21,000円

 

ホール練習使用量

200,000~400,000円

 

楽器運搬2回分

100,000円

 

合計 321,000円~521,000円

あたりになりますね。

 

冬のアンサンブルコンテスト代金

こちらは参加費が1チーム5000円なので2チーム出たとして10,000円が参加費になります。

連盟加入は既にしているのでかかりません。

 

もし1回ホール練習を行うのであれば、ホールの規模にもよりますが、大ホールだとして

やはり20万円~40万円と考えます。

楽器運搬は2トン車として、20,000円とします。

 

コンクール参加費

10,000円

 

ホール練習使用量

200,000~400,000円

 

楽器運搬2回分

40,000円

 

合計 250,000円~450,000円

あたりになります。


スポンサーリンク

>

定期演奏会代金

こちらは“吹奏楽部の費用をお知らせ!演奏会を催すには幾ら必要になるのか?”でもお知らせしておりますが、

全て合わせて

480,000円~1,130,000円

あたりになります。

 

楽譜代金

楽譜も3000円程度~5万円などの高額なものまでは幅広くあります。

例えば、吹奏楽コンクールの課題曲などは、Ⅰ~Ⅴまでの全ての楽譜をセットで購入して

18,000円になります。

 

例えば、

吹奏楽コンクール課題曲   18,000円

 

吹奏楽コンクール自由曲   30,000円

 

演奏会用楽譜        15,000円×5曲=75,000円

 

アンサンブルコンテスト楽譜

4,000円×2曲=8,000円

 

合計 131,000円

あたりになります。

 

 

各楽器コーチへの謝礼

このコーチに来て貰っている学校もあるかとおもいますが、この謝礼も様々です。

1回のレッスンが5,000円の場合もあれば、40,000円などの高額の場合もあります。

ここでは、1回15,000円として年間に6回で考えてみますね。

 

15,000円×12パート×6回=108万円

になります。

 

年間にかかる総費用や一人あたりの部費

ざっと何がどれくらい必要なのかが解りましたので、次は50人の部員での色々な活動内容を想定して金額を出してみますね!

とにかく安く活動を行う場合

楽器修理調整代、リード代、夏、冬のコンクールには参加、コンクールホール練習なし、定期演奏会は学校の体育館で行って印刷物は学校で作成、楽器別コーチは雇わない、新規楽器購入はしない場合として考えると・・・

楽器修理    183,000~450,000円

リード     360,000円

コンクール参加 41,000円

楽器運搬2回分 70,000円

楽譜      131,000円

予備費     100,000円

合計 885,000円~1,152,000円

部員一人あたり

約1,475円/月~1,920円/月

 

楽器別コーチなしで外部ホールを使う場合

楽器修理調整代(一番安上がりを想定)、リード代、夏、冬のコンクールには参加、コンクールホール練習あり、定期演奏会は外部ホールで行って印刷物は業者印刷、楽器別コーチは雇わない、新規楽器購入はしない場合として考えると・・・

楽器修理    183,000円~450,000円

リード     360,000円

コンクール参加 41,000円

楽器運搬4回分 140,000円

ホール練習(夏)

200,000円~400,000円

ホール練習(冬)

200,000円~400,000円

定期演奏会

480,000円~1,130,000円

楽譜      131,000円

予備費     100,000円

 

合計

1,835,000円~3,150,000円

部員一人あたり

約3,054/月~約5,250/月

 

楽器別コーチありで外部ホールを使う場合

先程の条件に楽器別コーチ12人を年間6回~12回お願いした場合を想定しますね。

楽器修理

183,000円~450,000円

リード     360,000円

コンクール参加 41,000円

楽器運搬4回分 140,000円

ホール練習(夏)

200,000円~400,000円

ホール練習(冬)

200,000円~400,000円

定期演奏会

480,000円~1,130,000円

楽譜      131,000円

楽器別コーチ謝礼

1,080,000円~2,160,000円

予備費     100,000円

合計

2,915,000円~5,312,000円

部員一人あたり

約4,859/月~約8,854/月

 

新規購入楽器の積立代金を含めた場合

更に実際のところですが、じつは新規楽器購入代金が必要になります。

それは、楽器には耐用年数があるので、15年~20年で買い換えることが必要になることが多いです。

 

しかも学校の備品の扱いも雑だったりもします。

となると、学校の備品楽器の入れ替えを毎年50万円~150万円程度で幾つかの楽器を順番に購入することも考えていかなければならないですね。

 

コレに関しては普通は学校からの補助金なども多少はあると思いますが、これも部費負担として考えてみますね。

ということで、新規楽器購入代を入れて予想金額も出してみます。

 

恐らくこれが一番高額な内訳になると思いますよ!

 

楽器修理    183,000円~450,000円

リード     360,000円

コンクール参加 41,000円

楽器運搬4回分 140,000円

ホール練習(夏)

200,000円~400,000円

ホール練習(冬)

200,000円~400,000円

定期演奏会

480,000円~1,130,000円

楽譜      131,000円

楽器別コーチ謝礼

1,080,000円~2,160,000円

楽器購入積立金

500,000円~1,500,000円

予備費     100,000円

合計

3,415,000円~6,812,000円

部員一人あたり

約5,692/月~約11,353/月


スポンサーリンク

吹奏楽部の二極化

やっぱり、吹奏楽ってお金がかかります。

一番高い予想金額で月々11,170円で、これに夏合宿4泊5日とかすると楽器運搬も含めると恐らく4,5万円が一人あたりの合宿費になると思います。

 

となると、大体月々1万5千円程度の負担になりますね。

 

でも、よくよく考えてみると、この計算には学校からの補助金は一切入っておりません。

また、50名での部員での計算なので、部員が増えれば幾分安くなる部分もあります。

 

例えば、ホール代金や楽器運搬、またコーチへの謝礼も人数が多くなればその分負担は減ります。

そう考えると、部費を月々1万円程度集めることができると、かなり良い状態での部活運営が行えますね。

 

僕自身が高校生だったころは部費が1,000円/月あたりだったと思います。

 

近年の学校の吹奏楽部はかなりの2極化が進んでおります。

 

お金をガンガンかけて良い楽器やホール練習、また楽器コーチを雇って運営する吹奏楽部と、

部員も少なくお金もなくて、楽器はボロボロでコーチもいなくてあまり活気がない吹奏楽部。

 

そんな2極化です。

 

でも、逆に顧問の先生も元気で部員もみんな元気に音楽を楽しみ、部費も月に1,000円とか2,000円で

学校からの少しばかりの補助金で、しっかりと運営していてとにかく楽しそうに吹奏楽活動を行っている。

もちろん、吹奏楽コンクールでも立派に演奏して優秀な賞を獲得している学校もあります。

 

なるべくなら安い費用で音楽を楽しみ、一生音楽を続けたくなる貴重な体験をして、輝かしく思い出深い学生時代を送らせてあげたいですよね。

images

まとめ

こうして年間の金額を集めてみると、とっても大きな金額になりますが、

50名で割ってみるとそれほど大きくはならない場合もありますよね。

 

月に1万円も集めれば十分に運営が出来ます。

学校からの補助金を頂いたり、贅沢をしなければ、

月に2000円や3000円程度でも運営ができます。

 

吹奏楽を運営するにはもちろん、ある程度のお金は必要!

でも、お金が少ないながらも、あ~だこ~だやって、先生や部員とが工夫して創り出す音楽もまた感動的です。

 

学校の吹奏楽は教育活動の一環です。

 

教育に大切な事の一つとして

 

”工夫すること”

 

も必要ですよね。

工夫するにはやっぱりある程度、飢えて困っていなければ、工夫する力や、学ぶ力は芽生えないです。

 

お金を使えば良い音楽や吹奏楽が出来るのではなくて、

 

”お金を上手に使って生徒の人格も含めた成長を音楽で促すこと”

 

が吹奏楽には出来ると思います。

 

 

どのような生徒を育てたいのか・・・

 

それが部費の金額や使い方にも見えてくるように感じる近年の吹奏楽だと感じます。

ありがとうございました。

 


おすすめ関連記事(一部広告も含みます。)

コメント