なぜ勉強しなければいけないのか?その質問に生徒へこう答えた!

ある時、高校生のクラス担任をしていた時に、ホームルームで生徒からこんな質問を受けました。

「先生、なんで勉強しなきゃならないんですか?」

実はこの生徒は学校を辞めたい、学校が本当に面白くない、と思っていた生徒の一人なんです。
勉強も周りの大人や先生からも「勉強しろ!」と言われ続け、といっても解らないことだらけで落ちこぼれてしまって・・・自信もない代わりにそんな制約や束縛に対して疑問や疑いばかりが積もっていたんです。もちろん友達とは仲良く遊べて一見楽しそうに見えていたのですが。

だから普通に“勉強したくないな~”って思っている感じではなくて、本心から学校には行きたくない、親に行けって言われたから行っている、めんどくさいって思っている生徒でした。

僕自身も学生時代には

“勉強って必要なのか?”
“学校って必要なのか?”

という疑問があったので

「そう思うのが普通だよな~」って感じながら、僕なりに必死に考えてその生徒の質問に答えようとしていました。

”いい大学に行っていい会社に入るためには勉強できなきゃね。”

これは言いたくない答えの一つだったのは確かなことでした。

そんな先生をやっている僕が生徒に答えたことはこんな内容でした。※ちょっと話しかけている風に書いてみますね。


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目次

知る事はとても幸せな事

よし!勉強が楽しくないし、学校がそもそも嫌いなことはよくわかった!!

ところで、友達とLINEしたりカラオケ行ったり、スマホゲームをする事は好き?

もちろんそうだよね!
で、そのLINEやカラオケ、ゲームを作った人ってもちろん世の中にはいるんだよね。

もし今、スマホがなくなっちゃったら困るでしょ?

って、ことはそれらを作り出した人たちってみんなを助けてくれている賢い人たちなんだよね。

そんな賢い人たちの頭の中ってどうなっているんだろうね?

僕はきっと、あることに興味が湧いて、〇〇だったらいいのになぁって思って、調べて勉強して知識を得て、良い仲間も得て作ったんだと思うんだよね。

だから勉強することや知識を得ることって楽しいことだし、周りの人も幸せにできるんだよね。

ここで、一つ確認!!

いろんな事を知っている自分と、何にも知らない自分では、どっちが素敵??

もちろん、いろんな事を知っている自分だよね!

だから、本当は知りたいんだけど、解んなくて辛くて、やれって束縛されたりして気持ちが嫌になっているだけなんだよね。
勉強でも一つ一つを丁寧に知っていくときっと楽しくて、もしかしたらその知識で困っている人々を助けるようになったり、未来の大発見をする人になるかもしれないよ!!

そんな話をまずはしてみました。

知識があることは本当に素晴らしい事で人生を豊かにしてくれます。
例えば歴史・・・

歴史は繰り返される・・・
とよく言われますが、平和な時代が来れば戦争が起きる。戦争はみんなが辛い想いをしてまた平和な時代がやってくる。過去を知り学ぶことは同じ過ちを繰り返さない為の知識でもありますよね。

だから学問って全部過去の知識でこれから新しい世の中を作りより良い社会を作る上で絶対に役に立つ知識ばかりなんですよね。

そんな話も交えながら生徒に話しました。知る事って幸せに生きる上で本当に大切なことなんです。

勉強の本当の目的とは?


僕の目の前にある物といえば・・・
パソコン、スマホ、電話、蛍光灯、

窓の外を見れば・・・
車、電車、ビル、信号機、看板、飛行機、ヘリコプター

ちょっと見方を変えて生活に置き換えると・・・
法律、給料、保険、病院、モラル、
などなど・・・

本当にいろんな物があります。

本当に不思議なことなんですが、これらを作った人ってやっぱりいるんですよね。
しかも、全てが今の僕の生活には必要な物ばかり。

ところで、高校生くらいまでの学校の勉強って将来には直接必要がない勉強ばかりをしているって思われるかもしれません。

でも、もしスマホがない時代にスマホを作ろうって思ったら、

難しい物理の知識や数学の知識、だけではなくてスマホを作る構想を仲間たちに知ってもらうために文章も書かなければなりません。もちろんその文章には知性があり説得力が必要になります。もしかしたら海外の方とも積極的に交流を持つ必要も出てくるかもしれませんね。

そもそも、人間一人ではとてもスマホは作れないので、理解をしてくれる多くの仲間と知り合う為にも、また自分には持っていない特殊な技術や能力を持った仲間の力を借りるためにも、人間としての高い教養や魅力も持ち合わせる必要があると思います。

それには、やっぱり幅広く知識や経験を持つ必要がありますよね。

5教科だけの勉強ではなく、運動も芸術もなんでも体験をして「知りたい」「出来た」「解った」などを多く体験して豊かな知性を持つことが勉強の本当の目的だと思います。

学校の本当の目的とは?


そんな豊かな知性を持つことができる場所が学校の目的だと思うのですが、実際のところそうはあまり感じない時もありますよね!

先生から「勉強しろ!」とか「宿題出したか?」とかを毎日言われ続け、大学受験がどうしたこうしたとか・・・

豊かなゆとりある知性を持つ前に勉強が嫌になってしまうような気持ちもとってもわかります。

僕は学校って社会を小さくした縮図のようなものだと思っています。

”ミニ世の中”

ですね。

いろんな生徒がいていろんな先生がいる。
趣味も違うし年も違う。

そんな生徒たちは一つの教室のなかで勉強をしたりご飯を食べたり、共同生活をする。

中には凄い勉強ができる人がいたり、運動ができる人がいたり、将棋が強かったりピアノが上手かったり・・・

性格もみんなそれぞれ良い部分やまだまだ成長しなければならない部分があったり。
だから、時にはとっても辛いことを仲間から言われたり、逆に尊敬できる仲間に出会えたり。日々様々なことが起きる場所ですよね。

そんな時にある仲間が本当に困っている・・・
どうやって困っている仲間を助けてあげますか?
その問題をどうやって解決しますか?

5教科の勉強も頭を使って考えますが、人間関係の問題や仲間たちの問題も同じように頭を使って考えますよね。

僕は学校の本当の目的って「考える力を育むこと」だと思うんです。

自分の事を悩み、人との事でも悩む、物や技術を扱う時に難しくて出来ない悩みもありますよね。
社会でも全く同じなんです。

実は社会の方がもっといろんな方々やいろんな年代の方々、また急激に変わる時代の流れもあり、人間や物や技術の種類が学校よりずっと増えます。

だから学校ってミニ社会なんです。

でも誰かが本当に困っていても、誰も助けてくれない学校ってダメですよね。
誰も相談相手がいない・・・
誰も信じることができない・・・

まだまだできない、知らない、ことが多い小学校・中学校・高等学校の時代は、学校の先生がやっぱり子供たちを守ってあげて欲しいと思います。もしかしたら、助けを求めることもできないくらい困っている生徒もいるかもしれませんものね。

もちろん先生にもいろんな先生がいます。
シャイな先生、強い先生、温かい先生、気弱な先生、愛想のない先生、面白い先生・・・

シャイだけど本当は面白かったり、凄く家庭想いだったり。

だから先生たちがロボットみたいに同じような人ばかりでは偏った学校になってしまいますよね。

でも、こんな先生はいないですよね!
”本当に生徒の将来を考えない先生”

きっといないと僕は信じたいです。

人との出会いはとっても大切

大人になってわかることの一つに人との出会いが人生に様々な影響を与えることです。
でも、コレってその人と同じように考えていたり、疑問に感じていたりなど、知識教養のレベルが合わないとそもそもそんな人ともなかなか会えない、というか気が付かないものですよね!

良い出会いは自分が高まっていく出会い。悪い出会いは引きずられて自分が不幸になっていく出会い。

やっぱり良い出会いを大切にしたいです。

 

その為にはやはり自分自身を磨くというかいろんな事を考えて、活き活きと知識を増やしていくことが大切です。

良い出会いは偶然には起こらないです。活き活きとした人には誰もが寄ってきて、その中には同じような素敵な事を考えている人もいるかもしれませんよね。

でも、いつも後向きで活き活きとしていない人にはあまり寄っていきたくはないです。そんな人には同じような活き活きとしていない人が寄ってくるものです。

前向きに元気に活き活きと何か目標を持って楽しく人生を遊ぶ!
で、人が困っていたら助けてあげる!!

きっと良い出会いが待っていますよ!!


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勉強しろと言われない代わりにたくさん遊べと言われた僕

自分自身、小学校時代に勉強をした覚えがありません。でも中学校からは勉強していました。

中間テストや期末テストに向けて、高校受験の為に受験勉強をしたこともありました。でも、あんまり精神的に切羽詰ったような勉強はした覚えがありません。

 

僕の親は“勉強したのか?”とか“宿題は終わったのか?”など僕に言ったことがないんです。

 

“遊びに行ってこ~い!”

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って学校から帰ったらいつも言ってもらえました。でも、それなりに宿題もしていました。

中学になったら、父親が僕が解らない数学の問題などを一緒に考えたり、問題の解きあいっこをしたりしてくれました。

だから勉強に関して楽しく取り組めたっていうのが、小学校、中学校時代の思い出です。
それで、成績も中学時代は結構良かったです。学年でもトップクラスな成績でした。

だから、勉強は自然にやっていたって感じです。

試験前はほとんど寝ないでも勉強しました。自分で計画を立ててその通りに行えば、90点くらいは取れるような計画を、楽しんで自主的にやっていました。

だから、

“なんで勉強をしなければならないのか”

ということも正直中学生のころは考えたことすらなかったです。

理由は“楽しいから”です。

まとめ

なぜ勉強しなければならないのか?この生徒からの質問は本当に答えることが難しかったです。
でも、本当は学校の先生をやっている僕はすぐに答えなければならない問いですよね。

でもその生徒のおかげでおかげで、僕はゆっくり丁寧に考えることができました。その生徒との出会いが僕に知識を与えてくれました。

先日、誰かが言っていました。

「これまでは資本を持っている人がお金持ちになる社会だった。でも今度は資本ではなくて知識を持っている人がお金持ちになる社会が始まっている。」

日本の大学入試システムもあと少しで大きく変わります。
センター試験がなくなり、2020年から新テストといスタイルの大学入試が始まります。

これは簡単に言いますと、教科の垣根を越えて全ての知識教養を活かして問題解決が出来る能力を大切にしたい。ということなんです。
知識の詰め込みではなく、知識を自分なりに工夫して応用させ目の前の問題を解決できるかどうか?

正にこれからの知識社会の大学入試テストだと思います。

教わったことだけを出来る事よりも、教わったことを活かしてその場その場で自らの解決方法や仲間との協力での問題解決していき、新しい物や技術、またみんなが幸せになれるようなアイデアを創造していくことの基礎となるのが、勉強(知る事、解る事、聞く事、出来る事などなど)だと感じます。

もちろん、何事も無駄なことなんて一切ないです。
勉強が嫌いとか、やる気が起きなくて暇を持て余すのも大切な経験の一つ、でもそれだけじゃあ一つの知識や経験でしかありません。

十分に暇を持て余したら、次は他の事を探してチャレンジすることも大切な勉強ですね。

ありがとうございました。


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